フォレックス取引には、通貨の購入と同時に別の通貨の売却が伴い、その背景には購入通貨の価値上昇というトレーダーの憶測があります。
各通貨ペアは2種類の通貨で構成されます。左側には基軸通貨、右側には変動通貨(別名「決済通貨」)が表示されます。つまり、トレーダーにはポジションを建て、取引を開始する際、2つの選択肢があります。1つ目は、通貨ペアの購入(「ロング」)で、基軸通貨を購入すると同時に変動通貨を売却します。2つ目は、通貨ペアの売却(「ショート」)で、基軸通貨を売却すると同時に決済通貨を購入します。
例えば、EUR/USDの購入とは、ユーロを購入すると同時にドルを売却することを意味します。
逆に、EUR/USDの売却とは、ユーロを売却すると同時にドルを購入することを意味します。
例を挙げましょう。1,000ユーロを現在の為替レート1.0500で米ドルに対して購入するとします。現行レートに基づき、1,000ユーロの購入には1,050米ドルが必要です。1週間後にユーロが上昇(米ドルが下落)し、ペアのレートが1.0500から1.0800に上昇したとします。ユーロを米ドルに転換し直すと、1,000ユーロを売却して1,080米ドルを受け取り、30米ドルの利益が出ます。EUR/USDを購入する代わりに売却する場合は、EUR/USDの価値が下落する場合のみ利益が得られます。
目的は、上昇を見込む通貨を購入し、下落を見込む通貨を売却することであると、常に肝に銘じましょう。